【本】鈴木博毅『「超」入門 失敗の本質』(その1)

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

この本のメッセージを、一言で言えば、「現代を生きる日本人よ!第二次大戦と同じ轍を踏まぬように!」ということになりますでしょうか。
名著『失敗の本質』を底本に、第二次大戦で負けた日本軍の問題点と、米軍のすばらしさとを、これでもかこれでもかと比較する本です。


ただ、この本に書いてあること全てが、日本人「特有の」欠点でない可能性があります。つまり、日本人ではなく、負ける組織に所属する人間の傾向と解釈する余地はあります。これは、この本の底本である、『失敗の本質』にも言えることかもしれません。


それはさておき、この本の

《戦略とは「追いかける指標」である》(48頁)

という記述に刺激を受けました。

思いっきり話が卑近になるんですが、部下教育に生かせないかなと。つまり、その場その場で注意しておしまいではなく、何かしらの指標を導入してフォローアップすることを考えました。

そんなわけで、とある部下について、指標を導入して、記録し、フォローアップすることにしました。2つほど試みています。


1.週報


週報を書かせているのですが、次の指標でモニタリングすることにしました。

(1)納期を守ったか・・・○△×で評価
(2)文字数・・・文字数で評価
(3)各欄を埋めているか・・・○△×で評価
(4)注意された事について漏れなく反省をしているか・・・○△×で評価
(5)反省に対する改善策として、質的に異なる改善策を考案しているか(注1)・・・○△×で評価

(注1)ケアレスミスの改善策として「もっと注意します!」という改善案がよく出る方なので、何年もミスがなおらないんだから、質的に異なる改善策を考案しないと駄目と何回も言っています。


2.朝礼での業務報告


朝礼で、本日やる案件と、他の部署に照会中で待ちの案件とを毎日報告させていますが、イマイチなので、次の指標でモニタリングすることにしました。


(1)本日やる案件を処理順に報告できたか。・・・○△×で評価
(2)会議や外出などの予定を漏れなく報告できたか。・・・○△×で評価
(3)未処理案件を漏れなく報告できたか。・・・○△×で評価
(4)各業務の進捗状況を説明しているか。・・・○△×で評価
(5)わかり易く説明できたか。・・・○△×で評価
(6)報告以外の相談などを朝礼でしていないか。・・・○△×で評価


2年ほど指導していますが、こんなことが満足にできないのは悲しいですね。この指標で、何年フォローアップが続くことやら。私が今の会社にいる間は続きそうです。今後は、やらせている業務についてもマニュアルを作成し、マニュアルに記載の手順で、記載のとおりにやっているかを○×△でフォローアップすることも考えてますが、そこまでやらなくてもよいですかね。。。